【5STEP】不動産売却の基本的な流れを仲介と買取に分けて解説

不動産を売却する際、【仲介】売却と【買取】売却という2つの売却方法があり、それぞれ大まかな流れが異なります。

初めて不動産を売却する方にとっては、困惑する要因となるため、その違いを理解して選択する必要があります。

本記事では、【仲介】と【買取】の売却方法の違いについて、焦点を当てて解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

 

不動産を売却する際の流れ:【仲介】売却の場合

仲介売却を説明する図

仲介売却とは、売却対象の不動産を、不動産会社(宅建業者)に売却依頼(媒介契約)を行うことで可能となります。買取と違い、不動産会社がその不動産を購入するのではなく、販売活動(広告宣伝他)を行い、購入を希望する人を見つけるというプロセスを踏んでいきます。

一般個人では難しい不動産の販売活動をプロとして行い、頼りになるのが不動産会社です。費用については、売却依頼(媒介契約)をする段階では売主は負担する必要はなく、購入希望者が見つかり、契約(引渡し)が完了した段階で不動産会社に仲介手数料を支払う流れとなります。

不動産の売買には様々な法律や専門知識が伴うので、トラブルへの発展を避けるため、不動産の専門家である不動産会社に協力を依頼するのが仲介売却と覚えておきましょう。

仲介売却の流れは大きく5つのステップに分けられます。

STEP1:査定依頼 (売主→不動産会社)

まずは不動産会社に「今所有している不動産の価格がいくらくらいか」を調べてもらうために、査定を依頼します。立地や面積、周辺取引状況などから算出され、現在所有している不動産の適正価格が分かるので、実際に売却活動に進めていくかどうかの判断材料となる重要な作業です。

査定額は不動産会社によって当然異なってきます。敢えて高い額を提示して依頼を獲得しようとする業者もいるため、信頼できる不動産会社を見極めるため複数社に査定を依頼し、単に査定金額だけでなく、その根拠・考えについても確認をしておく事をお薦めします。

STEP2:媒介契約締結 (売主⇔不動産会社)

回答あった査定書や応対など信頼性を基準に、媒介契約*を締結する不動産(仲介)会社を決めます。*媒介契約とは、売却活動を仲介してもらうために結ぶ契約のことです。

媒介契約には、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類あり、それぞれメリット・デメリットが異なります。最も不動産の売却を有利に進められると判断した方法を選択しましょう。

① 一般媒介契約:依頼者が、同一物件について、他の不動産会社に重ねて媒介の依頼をすることを認めるものである。

② 専任媒介契約:依頼者が、同一物件について、他の不動産会社に重ねて媒介の依頼をすることを禁止するものである。ただし、依頼者が自ら発見した相手方と直接契約すること(自己発見取引)は禁止されない。

③ 専属専任媒介契約:依頼者が、依頼した不動産会社が探索した相手方以外と契約できない旨の特約を含む専任媒介契約である。すなわち、依頼者が自ら発見した相手方と直接契約することも禁止されます。

STEP3:販売活動(不動産会社→購入希望者探索)

依頼(媒介契約)を受けた不動産会社が、購入希望者を見つけるためにポータルサイトへの掲載、レインズの登録、看板の設置、チラシの配布などの情報発信・広告活動を行います。

独自ネットワークを形成しているなど、具体的な売却活動は不動産会社によって大きく異なります。

STEP4:売買契約締結

販売活動が成功し、購入希望者が見つかれば、売却価格や引き渡し時期の交渉を経て、無事、双方合意に達すれば売買契約を締結します。

売買契約時には、売主と買主が対面して重要事項説明を行う必要があります。しかしネットの普及や新型コロナウイルスの拡大などに伴い、現在は非対面で重要事項説明を行う「IT重説」でも契約締結が可能となりました。

売買契約書に双方が署名押印し、買主から売主に手付金を支払います。不明点や疑問点があれば、締結前に確認し払拭しておきましょう。

STEP5:決済・引き渡し

手付金を除いた残金の受取りと引き渡しを行う最終段階です。

決済・引き渡しでは書類準備が必要となります。(主な必要書類)登記済証・登記識別情報、実印、印鑑証明証、固定資産税納付書 他

最後に、媒介契約を結んだ不動産会社に仲介手数料を支払い、所有権移転登記の申請が終われば、滞りなく仲介売却は完了です。

 

不動産を売却する際の流れ:買取の場合

不動産買取を説明する図

買取とは、不動産会社に直接不動産を買い取ってもらう売却方法を指します。買主を探す手間が発生しないため、仲介売却よりも短い期間で現金化が可能です。

買取の流れは大きく5つのステップに分けられます。

STEP1:買取査定依頼

まずは不動産会社に「今所有している不動産の価格がいくらか」を調べてもらうために、査定を依頼します。

この際、複数社に査定を依頼するのがおすすめです。

STEP2:買取価格提示

不動産会社が不動産の調査を行ったうえで、買取が可能な場合は、買取金額を回答します。

STEP3:業者選定

どの不動産会社に売却するかを決めます。基本的には最も高額な買取価格を提示してくれた会社を選べば問題ありません。

ただし、売却後もお付き合いがあるなど、その不動産会社と長期的に関係がある場合は、担当者との相性なども加味するのがおすすめです。

STEP4:売買契約の締結

納得できる業者の選定ができれば、その会社と売買契約を締結します。不明点や疑問点があれば、締結前に確認するようにしましょう。

売買契約時には、買取代金の一部を「手付金」として買取してくれる不動産会社から受け取ります。売主が原因で契約解除になる場合は、この手付金を2倍にして返す必要があるので認識しておきましょう。

STEP5:決済・引き渡し

最後のステップは、仲介と同じです。

手付金を除いた残金の受取りと引き渡しを行います。

また、買取の場合でも、決済・引き渡しでは書類準備が必要となります。(主な必要書類)登記済証・登記識別情報、実印、印鑑証明証、固定資産税納付書 他

最後に、所有権移転登記の申請が終われば、滞りなく買取は完了です。

 

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仲介と買取では、同じ売却でもその性質や流れは大きく異なります。

仲介は高く売却できる可能性が高いですが、販売期間が長引いたり買い手が見つからなかったり、買取は短期間で売却できますが比較的売却価格が低くなる傾向にあるなど、それぞれメリット・デメリットがあります。

まずは両者の売却の流れを把握し、あとは不動産会社に相談して最も良い売却方法を選択しましょう。

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